日本では毎年、12万社近くの法人が新設されています。それに比べ、アメリカでは毎月55万社程が設立され、1,440万人ものアメリカ人が働いています。これは米国における労働者人口の6.6%にあたる数字です。
なぜここまで日本とアメリカで起業数に差があるのでしょうか。
主な原因として資金調達の難しさがあります。アメリカでは直接融資、いわゆる投資により資金調達をします。ハイリスク・ハイリターン志向の国民性の為、外部からの資金調達が比較的容易です。
アメリカに比べ、日本は間接融資で、貸出になります。安定をもとめ、実績のない起業家に投資はあまりしてくれません。資金調達の難しさから起業を諦めてしまっている方も多いのではないでしょうか。
しかし、日本にも様々な資金調達の方法があり、うまく利用出来れば、起業も難しくありません。以下では沖縄県での資金調達の方法について詳しくご説明致します。
創業者支援資金
■対象者
沖縄県内に住み、沖縄県内で事業を開始しようとする者又は事業開始後一定期間を経過していない者が対象で、下記のいずれかに該当する者。
A.創業前の者で下記のいずれかに該当する者
・開始する企業の業種と同一の業種での勤務年数が通算で3年以上の者で、所要資金の20%以上を自己資金として用意出来る者。
・商工会等の創業セミナーの受講を終了し、所要資金の20%以上を自己資金で用意出来る者。
・1ヶ月以内に新たに事業を開始する具体的計画がある者で、借りる金額と同額以上の自己資金を用意出来る者。
・2ヶ月以内に新たに会社を設立し、その会社が事業を開始する具体的計画があるもので、借りる金額と同額以上の自己資金を用意出来る者。
B. 創業後1年未満の者で下記のいずれかに該当する者
・事業を営んでいない個人が新たに事業を開始し、事業開始から1年を経過していない者で、資金の10%以上を自己資金で用意できる者。
・事業を営んでいない個人が会社を設立し、設立から1年を経過していない者で、資金の10%以上を自己資金で用意出来る者。
C. 創業後1年以上5年未満の者
・事業を営んでいない個人が新たに事業を開始し、事業開始から1年以上5年未満の者。
・事業を営んでいない個人が会社を設立し、設立から1年以上5年未満の者。
■限度額
設備・運転資金で1,000万円以内
■融資期間
10年以内
■担保
無担保で借りられる
■必要書類
個人・法人で必要書類が違います。
・融資斡旋申込書
・創業者支援資金創業計画書
・印鑑証明書
・預金残高証明書及び支払済み領収書等
・見積書、請求書等(設備資金の場合)
・許認可証の写し(許認可業種の場合)
・不動産賃貸借契約書(事業所を借りる場合)
などが共通の書類。
詳しくは沖縄県庁のHPをご覧ください。
女性、若者/シニア起業家支援資金
■対象者
女性、若者(30歳未満)又は高齢者(55歳以上)で新規開業者、新規開業して7年以内の方。
■限度額
設備資金:7,200万円
運転資金:4,800万円
■融資期間
設備資金:20年以内
運転資金:7年以内
■必要書類
・創業計画書
・設備資金のお申込の場合は見積書
・法人の方は登記簿謄本または履歴事項全部証明書
など
詳しくは、沖縄振興開発金融公庫HPをご覧ください。
新規開業支援資金
■対象者
新たに事業を始める方や事業開始後おおむね7年以内の方。かつ一定の要件を満たす方
(※詳しくは沖縄振興開発金融公庫HP「新規開業支援資金」をご確認ください)。
■限度額
設備資金:7,200万円
運転資金:4,800万円
■融資期間
設備資金:20年以内
運転資金:7年以内
■必要書類
・創業計画書
・設備資金のお申込の場合は見積書
・法人の方は登記簿謄本または履歴事項全部証明書
など
詳しくは、沖縄振興開発金融公庫をご覧ください。
中小企業経営力強化資金
■対象者
すべてに当てはまる方
・経営革新又は異分野の中小企業と連携した新事業分野の開拓等により市場の創出・開拓(新規開業を行う場合を含む。)を行う方。
・自ら事業計画の策定を行い、中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律に定める認定経営革新等支援機関による指導及び助言を受けている方。
■限度額
設備資金:7,200万円
運転資金:4,800万円
■融資期間
設備資金:20年以内
運転資金:7年以内
■担保
融資限度額のうち2,000万円までは、無担保・無保証人で借りられる。
詳しくは、日本政策金融公庫HPをご覧ください。
上記の融資や助成金以外にも、通常の金融機関からの融資や商工会議所の推薦により受けられる融資などがあります。
また、都道府県によって条件や融資額なども変わってくるため、起業する際の資金について、事前にしっかり調べ、会社運営をスムーズに出来るようにしましょう。
また、資金が少なければ事務所を借りるのではなく、レンタルオフィスを借りて、経費削減をしたり、初期費用を抑えることも有効です。 自宅等で業務を行うなど新たに借りる場所が必要なければ、登記場所と業務に必要なサービスを受けられるバーチャルオフィスなども有効です。
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